
離婚協議書とは?メリットは?
日本の離婚率がついに3割以上になったと言われ、実に3組に1組の割合で離婚があるとニュースでも取り上げられるようになりました。
しかし、当然離婚をするかも知れないと思いながら結婚に踏み切るカップルはいない訳で、確立で離婚の可能性を言われたところでピンとくる人などいないでしょう。
ですから、離婚という選択をした方のほとんどが準備ができていないのです。
さらに言えば、離婚を切り出す方は気持ちの準備や環境を整えているかも知れませんが、切り出される方としては、それこそカミナリに撃たれたようなものでしょう。
このような場合は、気持ちを整理するのと同時に、離婚協議書を作ることを考えましょう。
□離婚協議書とは
日本人は欧米諸国に比べて、離婚協議書の認識が薄いと言われています。
欧米では離婚だけではなく、結婚前に協議書や契約書を作成するほどです。
もちろん海外に習えなどとは一切思いませんが、チャペルでウェディングドレスを着る風習が流行るのであれば、この協議書も浸透してくれれば良かったなと思うのです。
前置きが長くなりましたが、このように思うのには理由があります。
この離婚協議書がなかっただけで、何十何百万も損をしているシングルマザーや主夫を見ているのです。
そもそも離婚協議書とは、夫婦の話し合いをまとめた書面です。
概念としてはそれだけなのですが、離婚時の話し合いには、『貯金分配・家財分配・慰謝料・引っ越し』などの内容が、そこにお子様がいれば『親権・面会頻度・養育費』などが関わってきます。
ですから、ただの書面と言えど、相当な重みと重要性のあるものなのです。
そしてこの項目を細かく規定していない夫婦は、離婚後にトラブルになるか、どちらかが非常に損をして泣き寝入りをするパターンが非常に多いです。
なぜなら離婚をした瞬間に、情などはどこへやら、他人よりも自分の利を考えてしまうのが人間でもあるからです。
そうならないためにも、離婚協議書を作成し、お互いに納得した内容を書面に残すことが、結局はトラブルと損をなくすことになるのです。
□離婚協議書のメリット
次に、離婚協議書の具体的なメリットを述べます。
簡潔に言えば、次の2点です。
1、裁判で証拠になる
2、公正証書なら、裁判をせずに給料の差し押さえができる
離婚協議書といっても、そのままではただの書面です。
ですが、いざ裁判になった時には証拠として利用できます。
しかし、この時に、本当に二人が合意して、一方が勝手に主張しているものではないことを分かってもらわねばなりません。
そんな時にはまさに私たちのような第三者が間に入って離婚協議書を作るのが良い手だったりするのです。
そして裁判でこの協議書の内容などを元に、判決書が出されれば、それをもとに差し押さえが可能になったりします。
もっと言えば、裁判をする勇気や時間、行動力がないのであれば、はじめから公正証書にしておきましょう。
そうすれば裁判をせずとも給料の差し押さえができます。
離婚協議書のメリットは、上記の2点ですが、本質的にはこの、お金をとりっぱぐれないということでしょう。
特に養育費などが支払われなければ家計そのものが成り立たなくなってしまう方もいると思います。
逆に、デメリットも然りです。
よく考えないままに、相手の言われるがままに条件を呑んでしまうと、後々訂正や協議の余地がない場合がほとんどです。
なぜなら、協議をして合意した結果が書面になっているのですから、その後に抗議をしてもそれはただのイチャモンだと思われてしまうでしょう。
裁判などは特に、どんなに正しいことを主張しようとも、どちらかの肩を持つということはありません。
確たる証拠より強い主張はないのです。
ですから、内容をしっかりと確認した上で、正しく離婚協議書を作る必要があります。
□離婚協議書の作成タイミング
よく相談をされるのが、離婚届けを出して、養育費の部分をしっかり決めたいから離婚協議書を作りたいというケース。
このようなケースは、相手がよほどいい人で責任感があれば話し合い可能ですが、ほとんどの場合は難しいでしょう。
また、責任感があっていい人であれば、おそらく離婚という最終地点までは行かないとも思います。
ですので、離婚時に合意した条件からはごねられてしまうのを覚悟しなければなりません。
そうならないためにも、離婚協議書の作成タイミングは、離婚届けを出す前です。
そしてできるのであれば、第三者を入れて、冷静に話し合うのがいいでしょう。
中には、もう顔も見たくないという場合もあるでしょうが、このような時もやはり第三者を間に立てて話を進めるのがよろしいかと思います。
離婚届けを出す前であれば、多かれ少なかれまだ夫婦なのです。
そのタイミングこそ、お金や離婚後のふるまいについて考えるタイミングだと思います。
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