
レベニューシェア契約書とは?注意点は?
普段はあまりなじみがない言葉かもしれませんね。
レベニューシェアと言われると分かりづらいですが、シェアの部分に注目すると、何かを分ける契約だと気づきます。
結論から言えば、売上を折半する事業の契約です。
事業の形態で説明するなら、『協業』や『共同事業ビジネス』です。
□レベニューシェアとは
では実態はどのようになっているのでしょうか。
実際僕が以前行っていたレベニューシェアを例に解説したいと思います。
まず前提として、このやり方がレベニューシェアだ!という決まりはありません。
どんな形であれ、売り上げを折半(半分でなくても大丈夫です)するような業態、内容であれば、レベニューシェア契約と言っていいと思います。
僕が行っていたのは、スマホ用アプリメーカーとの音楽アプリの協業でした。
メーカーと共に音楽アプリを企画し、開発や管理をアプリメーカー側が、販売PRをこちら側が行い、そこの売上を半分に分けるような契約をしました。
僕の場合は、販促の部分だけ担当しましたが、ケースによっては、開発費用を半分半分で負担する代わりに、売り上げも折半でというパターンもあるでしょうし、話し合いでお互いの要望に合うスタイルを選べます。
また中には、レベニューシェアと言いながら、売り上げではなく『利益』の折半ということもあるでしょう。
これであれば、どちらが開発費用を持ったとしても、初期費用を回収してからの折半になったりします。
要は、アイデアや販促力はあるけど、商品の開発費やノウハウがなかったり、逆にいい商品が作れるけど、販売経路を持っていない場合に、将来の売上を分けるから、今は開発とか営業をお願い!というイメージですね。
□レベニューシェア契約書の注意点
両者の関係が、その商品が売れ続けている限り続く訳ですから、当然注意しなければならないポイントも多いです。
まず何といっても折半の割合です。
絶対に売れる商品だと分かっていればいいですが、世の中そんなにうまくないですよね。
少しでも割合は高くもらいたいものです。しかし、開発などの費用を負担した側はその分割合が多くないと採算が合いません。
このように、割合を決めるのは実は難しいラインがたくさんあるのです。
相手もこちらも損をしない部分での折衝が必要です。
また、先ほども少し触れましたが、売り上げと利益の折半だと、まったく意味が違いますので、要注意です。
次に、役割分担を明確に契約書に盛り込む必要があります。
ここが曖昧だと、まず揉めます。コストがかかることであれば余計にです。
かなり細かい部分まで規定する必要があります。
これは結果的に責任の所在をはっきりさせる部分にも通じます。
最後に、違約金についてです。
基本的にこのような協業はどちらかが苦いを想いをしていたり、負担が大きかったりするのです。
もしあなたが制作側で、必死に納期までに仕上げた商品を全然本気で売ってくれなかったらどうでしょう?
こちらばかり費用と時間がかかって終わりというのは到底納得できないのではないでしょうか。
逆に、今回の商品販売に社運をかけて、色々な販促経路を開拓したのに、できた商品がまったく良くなければどうでしょう。
このような時は、協業を白紙にして済む話ではありません。実際に既にお金はかかっています。
それを防ぐために、違約金などのペナルティーを設けるのも一つの手です。
しかし、最初から違約金目当てでの搾取も無いとは限りません。
そこも含めて十分に考慮するのがいいでしょう。
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